彼が幸せを取り戻すほどに、
私は孤独になっていく……。
求職中の教師アルシアは次の仕事先が決まるまでのあいだ、
臨時の住みこみ家庭教師の職を得た。
雇い主のクラークは3年前に妻を亡くし、
男手一つで12歳の息子と3歳の娘を育てていた。
最近、成績が急激に落ちこんだという兄と、
言葉を発さず、家族にだけ耳元でささやくように話す妹。
恵まれない家庭環境で育ったアルシアは直感した――
何か問題を抱えているにちがいないこの一家をほうってはおけない!
ましてや、初めて会った瞬間から胸をざわつかせる、
過保護なほど愛情深くて優しい、素敵なクラークのために。■身近ゆえに見過ごされがちな切実な問題を、主人公たちが愛や献身によってやがて乗り越えていくロマンスを描く作家S・メイアー。
クリスマスに起こる愛の奇跡を描いた最新作をお楽しみください!