最後の一行が清々しい。力強い結びでお気に入りの一文です。安西先生の作品は5冊目ですがこれまでになくドラマチックでした。ずっと高良目線ですすむのがまた良い。高良にどんどん惹かれている一方、宇津木との関係を精算できない環紀。環紀目線で書かれてい
るわけではないのに環紀と宇津木の絆の深さや環紀の苦悩がすごく伝わる。奔放で自由人のような環紀が本当は親鳥から離れられない雛鳥のような弱い面があるのが見えてくる。そして環紀にまっすぐな恋をして強くなる高良がカッコいい。簡単に言ってしまうと三角関係ですが登場人物みな魅力的で最後までハラハラする展開でした。
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