本作は著者の『さよなら妖精』の登場人物である太刀洗万智を主人公に据えた作品で、さよなら〜から10年後のお話となっています。ストーリーは連続していないので本作から読んでも問題はありませんが、主人公が10年前の事に思いを馳せたりするシーンはある
ので、その心情をより理解しようとするなら『さよなら妖精』を読んでから本作を読む事をおすすめします。
本作では2001年に実際に起こった『ネパール王族殺害事件』を主軸としたミステリ小説となっています。主人公はフリーのジャーナリストとしてその事件を取材する中で、新たな殺人事件と遭遇する事になります。トリックがどうこうというより、登場人物や事件の背景等に見どころがあるお話だったなと思います。
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