先生の作品は、『最凶の恋人』をはじめ何冊か読んでいますが、シリーズにはシリーズの、単話には単話の良さを活かした話が多いなと思いました。読み終わって全体をみてみると…キャラ設定と生い立ち、それぞれの職業というか(裏も含めた)役割、人間関係や利
害関係などが、単純過ぎも複雑過ぎもしない絶妙な張り具合で絡まっているし、一冊という枠に程よい密度でコンパクトにまとまっているしで、面白かったです。おかげで何度か「えぇ?そう来たか」と唸る展開があって楽しめました。
物語の貴族社会という時代背景とイラストの美麗さがとても合っていて、アシルとオーリがハグする場面は、うっとりするくらい素敵でした。クラインが嫉妬に駆られたギラつく目で睨みつける絵は、イケメンの嫉妬なら醜いどころか色気を感じる程に臨場感があってグッときました。
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