一人称の親しみやすい文体で、すごく読みやすいです。
元俳優の港はちょっと理屈っぽくて毒舌で、たまに作者の主張が出てきてるかな〜?って感じはありますが(私はテレビを見ないので、作者さんのことはよく知りません)、後半に行くにつれ毒が抜けていき
ます。主人公のヤマトはマイナス思考なところはあるけど、感情移入しやすいキャラなんじゃないでしょうか。
全ては視点主であるこのヤマトを通して物語を感じ取ることになります。なのでヤマトが港に惹かれていくにつれ、こちらに伝わってくる港の魅力も増していき、ヤマトと同じようにキラキラした港を見ることができます。同時にヤマトの考え方の変化に触れて、成長を見守ることも。
こうした恋愛のドキドキはもちろん、オランダの風景や空気の描写もとても綺麗で、ロマンチックな雰囲気に浸れました。
私的に今年一番のヒット作品になったので、必ず紙も買うつもりです。
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