子供の頃イケナイことをしていた幼なじみが、再会して結ばれるという個人的に好きなお話でした。
レビューでは攻め(海吏)を嫌ってるコメントが多いですが、あの幼さで素直に謝れた方が不自然な気もします。
そんなわけで、違うんだ!と言い逃げした彼
の方がリアリティを感じました(笑)
最後も自己中だの強引すぎだの意見がありましたが、個人的にはそこまで思わなかったかな。
受け(弥)的には、「お前の弱さもズルさも最初から知ってる。最低でも、それもひっくるめてお前が好きだ」と最後に言っていますので、それが全てだと思います。
海吏のダメな部分を誰よりも知ってる上で、好きなのをやめれなかったのですから、強引な展開でも結ばれることができてむしろ本望ではないかと。
また、海吏も呑気に都会暮らしを楽しんでたかというとそれも違う気がしますね。
ずっと弥との出来事が心残りで、弥への想いを引きずっていたのですから、彼も彼なりに苦しんでいたんだと思います。
忘れたくて女遊びに逃げたことこそ、弥の言う海吏の弱さそのものを表してるように思いました。
ただ、幼い頃の描写がしっかり描かれていたのに対して、高校生編はサクサクと進み、急展開に感じられたのでもう少し丁寧に描写してほしかったです。
海吏の気持ちも丁寧に描けていれば、海吏を嫌う読者も減ったのではないかと残念です。
弥のお姉さんについても、ラストでは普通すぎたのが意外でした。
きっと幼い日のあれからずっと海吏を引きずる弥の姿を見てきたが為に、もうあの子には海吏くんしかいないんだな…と何らかの納得をして、子供の頃の「男同士なんておかしい」発言を見直したのかな、と予測はできましたが。
あの時2人の関係が終わった1番の原因はお姉さんに軽蔑されたからだと思うので、そのことについては「今はおかしいと思ってないよ、ごめんね」と謝罪した上で後押ししてくれるだとか、お姉さんにも何かアクションしてほしかったです。
弥が実はずーっと海吏を想っていて、思い出の場所に通っていたってエピソードはすごく好きだったので、そこら辺本当に丁寧に描いて欲しかったです。
海吏には、そうだったのか!と感動してほしかった。色々と物足りないのが残念でした。
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