「天然コケッコー」をまだ読んでないので多少厳しいところがあった。
でも、そんな予備知識(?)なくても相当楽しめた。
執筆陣のお名前見るだけでも、輝かしい業績を形成されたくらもち先生の回りというか、沢山のご友人や仲間といった意味合いでの同
業者の、強力な互いのリスペクトを感じる。よく読み込んでいないと、内容をつぶさに見ていないと、ああしたトリビュート的寄稿なんて出来ないはず。
そして、対談記事の中の裏話的な逸話(エピソード)や冒頭のご挨拶的なプロローグから窺い知れる、編集に携わってきたご担当の方々といった、先生の漫画家生活を陰ながらサポートする豊かで温かい人的環境。
勿論、何よりも、漫画家くらもちふさこ先生に類い稀なる才能がおありだったから、と思います。
それをたっぷりと認識させられる充実の220頁強。2018年発行。
私は事前予約の必要な「くらもちふさこ展」(東京・本郷ー弥生美術館 2022年5月29日(日)まで)に1月29日(初日)に行った後のタイミングで読んで、このレビューを書いた。その展覧会は画業50周年記念展だから初期作品からフルカバーに近い展示内容。
本書も執筆の各先生方は幅広いオリジナル作品から着想して かかれているが、22人の諸先生中11.5人は「天然コケッコー」若しくは「花に染む」を下敷きに。
前者は1996年第20回講談社漫画賞、後者は2017年第21回手塚治虫文化賞マンガ大賞、それぞれの受賞作品であって、本書は2018年に発行されたのだから、そのラインナップとなるのは半ば予想通り。
未読の自分が本書を語るのは、舌足らずのキライがある気がする。それでも、少女漫画の魅力をキラッキラに見せつけて、別マはくらもち先生なくして成立しない、という別マ黄金期にどっぷり漬かった私が知っている同氏の偉大さは、後年別の漫画を数々読んできた今に至っても色褪せることがない。たとえ受賞2作品をいずれも知らなかったとしても。
他の元作品の名は、
駅から5分ー 2.5人
Kiss+πr2ー2人
チープスリル、A-Girl、おばけだんご、まゆをつけたピカデリー、いつもポケットにショパン。
くらもち先生ご自身の執筆は(プロローグ、対談、柴崎友香先生への絵のご担当、諸先生へのありがとうのページを除くと)、
駅から5分 episode#16.5
天然コケッコー 特別編scene1 scene2 scene3
よしながふみ、河原和音両先生の絵、くらもち先生の絵にテイスト似せていた。
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