さいとう先生の「青い悪魔のセレナーデ」を読んでいたから、先生がこっちのフィールドでお描きになっていることは分かっていたが、単価割高の為に手を出すのが遅くなった。
王子やプリンセス、お城、ドレス、架空の王国でも生き生きとストーリーが回って、
このようなことを漫画に出来る場で自由に楽しく仕事されていると伝わる作品。
ちょっと義兄の立ち位置が難しい絵になるところで、しかも義姉の立ち位置はもっと微妙で、第一夫人は中途半端、ストーリーは少しキレがなかったようには思うものの、馬、馬車、森、政治的混乱など、よく散りばめられて、そういう地位にある人へ嫁ぐということの、憧れだけでは済まされない縁組成立迄の厳しさをも、説明ではなくストーリーに落としていて良かった。
やはり、王族貴族物は、画力のある先生でないとお話にならないものだと、つくづく思う。和も洋も描ける実力を思う存分これからも発揮される作品を、これからも読みたい。
コマ一つ一つ丁寧な仕事で、絵が綺麗で人物が美しい漫画をじっくり楽しめた。
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