満月の夜、路地裏で銃弾に倒れている野波(36)を偶然通りかかった外科医の卯月(27)が恐々ながら助けます。次の日、野波らヤクザ一行が病院にやって来て、どうやら自分を探している様子。口封じかとビビる卯月だが、意識が朦朧としていた野波は、名前も
スズキと聞き間違い、どうやら顔も覚えていないが、実は卯月に一目惚れしていた様で!?
自分(背中の虎)の勘を何よりも信じていて、感情が豊かで激しいヤクザ組長と真面目で優しい見た目の割に正義感が強く大胆な行動をしてしまう外科医。キャラの対比と何よりお互いノンケ同士というCPですが納得出来る設定と丁寧な展開で、2人が惹かれていくのが無理が無くて良い。立場やヤクザの抗争やら、何かと障害の多い2人なので、思いが通じるのに時間がかかりジレジレしますが、そこがまた良いところ。4巻まで来てもまだ、キスと未遂までだけどキュンキュンするセリフやエピソードが良くて充分満足です。
キャラも魅力的。ヤクザらしく柄も悪いのですが、これと決めたら一途な野波が男らしくて格好良いのに、初めての恋に浮かれたり、傷ついたりのギャップが堪らない。そうなんです。傷ついた漢の背中、めちゃくちゃ良いっっ!!受けも見た目は可愛いが中身は芯が通った男の子で助かりました(個人的に女受け苦手なので)笑。
絵は綺麗。たまに昭和の映画スタアばりの顔面大きめ野波さんの足が、バランス的に貧相に感じる時もありますが特に兎虎の動物絵が凄く上手い。可愛いし、動物なのに感情がひしひしと伝わり切なくなります。素晴らしいです。2巻から3巻の間に諸事情で10年程間が空いているそうで、若干絵の変化が。受けの兎月先生がますます可愛いチビキャラになっていて、今はその方が受けるのかもですが、私は登場時の草食イケメン風の方が好みです。
4巻まで読了。1巻 番外編38p 計180p。2巻 坊主可愛やの特別編26p 計178p。 3巻 電子限定書き下ろし2p シーモア限定書き下ろし 1p 計199p。4巻書き下ろし6p 電子限定書き下ろし1p シーモア限定書き下ろし1p 計165p。
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