全ての逃げたいのに逃げられない人へ。
全ての逃げたことに後悔している人へ。
全ての逃げようかと逡巡している人へ。
今作は、指針となり慰めになりエールになるかも知れません。
「おまだめ」のもうひとつの物語である今作は、やはり2つの魂が
深く関わり合い、逃げたい、逃げずにはいられなかったその先の終着で、2人で幸せになるお話でした。
自ら逃げる、にはリスクがつきものです。
リスクを負ってでも断行するのはとても勇敢なことです。
逃げて救われるならお逃げなさい。
自分で逃げられないなら手を借りなさい。
読み終えた時、そう言ってもらったようでとても気持ちが楽になりました。
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物語を回しているのは前作でポエマーがバレている幾なので、読み口はまるで戯曲のような、独白劇を見ているような、いささか芝居ががっています。
それがミトの非現実的なキャラクターとピッタリ合っています。
2人とも育ちが良いので(脇のキャラも育ちが良い)良好な結果を純粋に肯定していきます。
けっこうヘビィな過去ですが、感じるのはモチーフにもなっている空を自在に駆けるペガサスのイメージです。
前作で気になっていた幾とミトの関係はこうやって築かれたんだなぁと感慨深いです。
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レビュータイトルはミトが言った言葉です。
2人っきりで愛を確認し合うシーンは、まるでロミジュリのように美しくとても感動的でした。
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局部は見えない構図、またはなんとなくさりげなくそこに有る感じで描かれています。358
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表紙カバー見返しの先生のお言葉、読む前ではなく読後に目に入る構成がgoodと思いました。涙。。。
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