前作『雨上がりにもう一度』から読んでおりますが、
本当に、綺麗な詩を読んでいるような、
叙情詩的な美しさが詰まった作品が多いです。
吹き出しのセリフはもちろん、
吹き出しの外にある登場人物の言葉や心情の描写・ごく小さなコマで描か
れる景色や物描写が、
しっかりとそれ単体でも意味を伝えていたり、
その後の展開や結末にとって大きく関わるものになっていたりで、
構成がとても丁寧です。
1度読み終えてからもう1度戻って読み直しても、
そういった細かな部分部分まで
余すことなくちゃんと繊細にストーリーに結び付く構成に新たに気付けたりと、
繰り返し読んでも発見があり、
前作に続き、とても素晴らしい作品だと思いました!
なお、前回に比べ、よりハッピーエンドを予感させる後味の良い終わり方の作品が多く、
いい映画を見終わった後のような読後感が味わえます。
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