原作の小説が、ストーリーは面白いけれど蛇足が多すぎるということで、読者から結構ツッコまれてる作品なんですが、コミカライズはその無駄を大分省いてくれているので非常に読みやすいです。かつ、原作(書籍)にはないシーン…勇者視点の話などを加筆してく
れているので、原作既読済みでも新鮮な気持ちで読めると思います。そして、正直原作は、序盤のほう、主人公がちょっと痛いというか、悪い意味で嫌味な感じなんですが、コミカライズはその主人公視点の嫌なモノローグも大分マイルドに変換orカットしてくれていたり、加筆によって主人公の人情味が強調されていたりして、万人受けするキャラに変えてくれています。原作(web)の最新話あたりの主人公の性格と似せてくれているので、初見の人でもすんなり入れると思います。なので総じて、原作の蛇足部分が好きなんだ!という人以外は、多分楽しく読めるのでは?強いて難点をあげるとしたら、絵がちょっとごちゃっとしているので、何が描かれてあるのか分かりづらい時があるということですかね。あと絵柄も多分、人を選ぶ。けれどそれを差し引いても、コミカライズとして成功作品だと思います。余談ですが、原作(書籍)だと2巻ラストにようやく出てくるヒロインが、コミカライズではだいぶ早い段階で姿だけ出てくるので(一コマだけですが)、コミカライズならではの楽しみもありました。個人的には今のところ、文句なしの作品です。
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