これまで人外BLも嗜んできた我が身なれど本作4巻の「カタツムリ前編」のタイトルを見て「…かっ、カタツムリ…だと?」と、あまりのBLの裾野の広さに身震いしました。ですが、元々生態をよく知らずに読んだ分、1頁めくるごとに新しい扉が開いちゃうよう
な新鮮な発見がありました!
カタツムリは雌雄同体。つまり、挿しつ挿されつどころか、孕ませ、孕ませられるんですとな。フェロモンを発して誘うとか、オメガバ設定のようでありつつ、お互いに妊夫になるとか、チートなの??と、目がテンになることの連続!しかも、そこまでしてセッに持ち込んだのに孕むまでに落とし穴があるなんて、主人公マイ君が小悪魔キャラなのも納得の、カタツムリの生態なのです。
オメガバについては、諸説あると思うのですが、一説によると、海外で左右固定したい派の願いを反映して創作されたと聞いたことがあります。が、今回のカタツムリ編、そんじょそこらの創作作品では作り込めない設定(生態)の細やかさが凄くて「自然ってスゴイ…」と、夜空を見上げてつぶやきたい気持ちになりました(笑)。絵も可愛らしいかと思ったら、ガッツリBLしてるし、生態をBLネタに落とし込むのも上手。後編では産卵まで描かれるのかな?超楽しみ!
そして、最後まで読むと、なめくじ姐さんに言われるがまま「マダラコウラナメクジ」「交尾」で検索して、出てきた画像に2度ビックリすること請け合い!とにかく、普通のBLに飽きたなら是非!の逸品です♪
*6話まで読みました。カタツムリCPのBABY、かわいい〜!産卵ポーズも擬人化ならではの笑いがgood!
6話のホンソメワケベラ編で改めて感心するのが、生物の生態から、腐女子の持ちポイントを攻めるキャラ設定、構成がよくできてて、しかも新しい知識を得られる魅力。心が乙女のおじさんキャラをBLに登場させようとしたら、なぜそうなったか説明を要するところ、動物の生態由来だと思うと、すぐ設定に入り込めるんです。そして6話のソメさんの可愛さ!ツボです!新しい扉を開きたい方、是非手に取ってみてください。おススメです!
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