【幼馴染は俺の隣で、あいつのために綺麗になっていく――】この帯を見たときから、ずっと気になっていた作品。
明るく人気者の松田に、高校時代からずっと片思いしている大志と、その恋を見守る幼馴染・国良の物語。
シンプルで、どこか温かい絵。
最初の数ページで、一気に物語の中に引き込まれる。
もしかしてものすごく切ないのかなぁと覚悟しながら読んだのですが、いい意味で淡々と話が進むので、読んでいて息が苦しくなるほど辛くはなかったです。
でも深い。
タイトルにある、罅(ヒビ)の入れかたがすごいなと思った。
作者様の並外れたセンスを感じました。
この作品で私が一番好きだったのは、物語が一貫して優しさと献身に貫かれているところ。
始まりからずっと不穏な空気が漂っているけど、ふわっと胸が熱くなるような読後感。
すごくよかった。
多感な青春の時期に、悩みながら苦しみながら必死にもがく二人が清々しかった。
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