画力のある先生なので高位安定のビジュアルを考慮して星を付けた。
相手の親から気に入られてないことを苦にしているというのは現実社会で実に多い。露骨な態度を取られるか取られていないか、だけというのも違いのひとつにあるだろう。
初顔合わせ
以降ずっとお気に入られてないということで、爆発したケースも知っている。
しかも、お話の世界のように、きつく当たられてから、それを謝罪してきたりなど遠い夢物語だったり。。。現実、冷たく当たってくる人がお話のように和解のアクションなんてあまり無いこと。
和解シーンで少し救われる(あくまでも少し。やられたことのひどさに比較して帳消しになどならない)のは、お話の世界のことだから、と思う。
この世の中にたくさん転がっている相手の親が認めてくれない、というのを、より過激に走らせたのが本作である。
HQでも読んだ記憶がしていて、途中まで既視感がものすごくあった。別れさせるのに浮気の罪を被せられる、というHQに。レビューしていなかったから、本作ではないのだろう。酷似しただけなのか。
ヒロインの気後れを映す相手の家の上流ぶりがしっかり描かれ、冒頭から安定した絵力。
リッチぶりが漫画になってないと前提が成り立たない。しかし描けてないHQコミックは本当に多い。
人物の顔も同一性が保たれ、年齢の描き分け明確で、メインキャラの存在感くっきりで、秋乃ななみ先生担当のものはバラリと少し頁をめくっただけで買ってもいい気にすぐなってくる。
話は、やってもいないことをやったことにされ、信じて欲しい人にも信じてもらえず、のありがちパターン。変わった所はストーリー上無い。でっち上げの加担者迄、真実を告白して、悪人のまま退場させていない話。
失われた10年は戻らない。
そこを、やらかした人たちは自覚しているか、なのだが、恐らく後からもっと前に理解し合えていれば、と後悔してるだろうと、ラスボスキャラにも謝罪させている以上、そう信じるしかない。
ヒロインに、彼らを受け入れさせたのだから。あんなことされたのになぁ、との読者サービスを少しないがしろにしても、登場人物たち全員に平和を迎えさせたのだから。
孫の顔見たら頑なな反対する心も熔ける、これも使い古されているが、普遍の真実と痛感する。
もっとみる▼