あらすじに“様々な恋のかたちがすべて詰まった小品集”とある通りです。私はこの先生のやや尖った話が少し苦手で、可愛いポップな話は大好きです。この作品には両方ともぎっしり詰まっていてかなり多彩な感じです。
『my dear』『夢みた週末』(
)
表題作。ぬいぐるみを大切にする髭男とおかっぱの隣人というかなり異色な組合わせなんですが、この絵だと違和感なく読めてしまいました。ポップな雰囲気と軽快な2人のやりとりが好きでした
『キミの食卓、僕の食卓』()
高校生2人の話。お気楽おバカでお菓子大好きなスズキと、そこそこ何でもこなすが無気力気味なヤマダ。自分の事には無頓着なのに、スズキに勉強を教えたり料理を作ってあげたりとついつい世話を焼いてしまうヤマダがよかった。私はこの話が一番好きです
『赤日』()
友達を意識してしまう高校生のやや切なめな話。脈アリなんじゃ…?と思わせる所もあるんですが、良くも悪くももどかしさの残る終わり方でした。
『GET OUT』『メルヘン』『スウィートハート』『熟む部屋』()
全て短編。同人誌が初出らしく、行間から色々読み取らなきゃいけない独特な話だと思います。イシノ先生の別な単行本『君に沈む』が好きな方は好みかも
『ELECTRO』()
擬人化です。ネタバレになるので詳しく言えませんが、こういう擬人化はすごく良いなと思います。
『凡庸』()
オールカラーのかなり短めな漫画ですが、読んでいてゾワゾワくるような痛みのある作品でした。痛いのは苦手なんですが、この話はとっても印象に残って好きです
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