城の中、道中の様子、絵が想像力を上手にかき立ててくれて、ディ・バラシリーズは、日高先生の手によるコミカライズで大成功と思う。先生の代表作と感じる。これだけ男性の人数が出てきても、各人物にそれぞれ存在感がある。プロの漫画家でも、いえ画家の大家
でも、出てくる人物外見同じいうのは珍しくはないのに、ここまで違いを出せるのは並外れた力量と思う(外見似てるは似てる)。ただ、兄弟達が次々登場するシリーズをこれ迄読んできて頭ごちゃごちゃにはなっている。キャンピオン城は男所帯で、漫画でもなければ、むさ苦しくきっと臭さも充満していたのではとは思う。
でも、皆似た経過を辿って結婚に至る、幸せ充満一家の第一弾としたら、頼もしい作品。これ一作で後は同じと思うか、兄弟全員プラス父の結末を網羅したいか、だけかと思う。
私は楽しんだ。
「(単なる地名なるも許されない文字列を認識するので表記出来ず)の狼」と称されるほどの騎士が、自分の家族に頼まれ、預かっていたワケあり姫を故郷に連れ帰る話。シリーズ最初に読むべきところ、他を読み尽くしてからやって来てしまった。
日本の時代と置き換えてみると、西洋物の騎士が、武士台頭戦国時代と重なり、西洋の方がやはり女性に対してあらゆる点で支配欲より自由度を感じた。
どうしても帰りたくない、訳の判らぬ(記憶喪失)がある。だから連れ帰らされるのをなんとしても逃げてしまいたい。
このシリーズはロードムービー型がメインだが、本作は目的地に着くことが目的ではない。
土地や財産を巡って人が大きな単位で簡単に殺される時代。血生臭い時代に、兵士達の上に立つ者の人間の心を描写するシーンが設けられ、二人が同じ立場の気持ちだとヒロインが理解する場面が良い。彼女は、その生命を睹して自分を守ってくれた大勢の部下である兵士達のためにも、無駄死ぬにするわけにはいかなかった。
読者はだからこそ、なまじ戻れば殺されるところにむざむざ帰郷する事はあってはならないと理解するが、彼は「叔父」がそこまで悪人とは思ってはいない。果たして二巻目は?と興味を繋いで、互いに疼く二人の互いへの興味先行で一巻目が終わる。。シリーズ初期のせいだからなのか少々ベッドシーンはしっかり。
セットで読んだが、既に付いていた評価が厳しかったので、私は上記を伝えたくて、単品でもレビューを入れた。
原題が、「狼を調教」とは!
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