初めて語シスコ先生の作品を読んで、衝撃を受け、一気に心を掴まれてしまった。
4話からなり、どれも現実的にいそうな悪い男ばかり出てくる。
もっとうまく生きられる方法があるのに、それができない人々に焦点が当てられているので、読んでいて切なく
なる。
ただ、登場人物に悲壮感が無く、暗い話で終わらせないところに先生のセンスを感じる。
どれも面白かったが、次の2話が特に良かった。
「何処へも帰らない」
小説家と施設で育ち体を売っている青年の話。
泣きそうになった。先生、青年を幸せにして、とカツローのように思った。
「LOVE CATASTROPHE」
3話構成の最終話。漫画家と同級生の知り合いの話。
ただのパチ屋での再会なのに、すごくドラマチックで感動してしまった。
どのお話も主人公の目線の自叙伝に漫画とセリフが付いている感覚。先生の構図や言葉攻めのセンスが独特すぎて1999年の作品だが、全く古さを感じずに癖になる。
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