「かわいくて頭の悪い女」と付き合っていた八代は女装ごっこの延長で外に引っ張り出され、男だと気付かれずにナンパされてしまう。口元に手を当てワンピースの裾を掴んで戸惑う乙女な姿を「かーいーね」と言われ、その一言が八代の心に風を吹かせて女装に目覚
めさせる。何がキッカケになるか分からないなぁ… 女装姿の八代を偶然 街で見掛けたクラスメイトの百瀬は、気になって仕方がなくて教室のなか ジィ〜っと観察の目で追ってしまい… ろくに話した事も無いのに突然「付き合って」と言い、ジリジリと迫る距離の詰め方がコミュ症か?とちょっと怖いですが、百瀬なりに真剣なのです。そして女の服を着ている八代は抵抗出来なくて、色っぽい。ホモではない、男とキスをしてしまった、体への興味はあるけど迫られると怖い… まだ若く自分自身が分かっていなくて、受け入れるまでの戸惑いや葛藤や揺らぎがとてもよく描かれています。ファンタジーBLじゃないリアルさ。周りの目に戸惑い傷付き、体の悩み、SEXも、キレイ事だけじゃない現実があるけれど、そのどれも百瀬が突破させてくれて、実はスパダリ候補なんじゃないかと見守りたくなりました。試し読みをして独特な雰囲気の作品で迷いましたが、高レビューを信じて購入。結果、大正解でした! まだHも恋愛も青い2人ですが、それもまた良いですよ
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