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初出が1997年から2001年にかけての短編集。表題作のみ前後編で、6作収録です。
重めのファンタジックなものからライトな現代物まで。この雰囲気、懐かしいなぁ〜という風情です。紛う方なくBLですが、露骨な行為の描写はあり
ません。また、巻頭のものなどの重めファンタジー設定はあくまでBLの雰囲気を盛り上げるためのものでした。
一番良かったのは、2本目収録の「恋ほどすてきなマイ・ライフ」。借金取りと、借金のカタに置き去りにされた少年の、ちょっぴり感動のエッセンスを垂らした軽いノリの恋愛未満コメディ。懐かしいギャグとともにスルッと楽しく読めました。あとがきで作者さんが、最も自分らしい作品との旨を書かれていて、やっぱりそういう部分って作品の良し悪しに出るよな、などと思いました。
表題作は、擬似家族からの恋愛もの。セオリー通りのやさしい気持ちになれるハピエンです。
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