166ページ、表題作(夜明け前)2話+スピンオフ(埋み火)2話+短編(真空庭園)、計2作品3組の話(おまけ描き下ろし窓辺にて4p付)b。
だいぶ前に読んだんですが、作者さんの作品、君によせるブルーを読んでなつかしくなって再読。
あぁ、なんなんでしょう、この独特な透明感というか、はかない美しさというか。。
読んでいると作者さんのお話の雰囲気にひきこまれます。
はっきり言って、幸せ好きな読み手からしたら、ほんとはもうちょっと先の話まで、確かな形までストーリーが欲しいんです。
でも、ほとんどプラトニックに近いような心の絆が美しすぎて、あまり贅沢をいえなくなってしまう読後感、作風。
もう、これはこれだからこそ美しくていいんじゃないか、とか思えてしまう。
作者さんのお話は百年結晶目録が一番好きでしたが、でもどれも共通した世界観がある。
甘く切ない、でもその余韻がすごく不思議と心地良い。
まるで美しい静かな映画や詩を読んでいるような。。
表題作もとてもよかったですが、最後に収録の植物の話もすごく好きでした。
そのはかなく切ない心情にジンときます。
いかにもBLをお求めの方には向かないかもですが、ジャンルを超えた作品の美しさと秀逸さがあります。
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