昔、コミックスの時に読んでいました。
丸いフォルムの癒しロボットが現実にたくさん販売されている今の状況をみると、まるいちはその先駆け的な存在だったかもしれない。本来は癒し目的ではなく家事でもなんでもしてくれるけれど、「トレース型」なので持
ち主が実際にやってみせて登録しなければいけない。実際に使うにはたぶん不便。でも、この「持ち主をトレース」がポイント。無表情で言葉も発しないまるいちと人が寄りそいあう、とても優しい物語。
〈追記〉電子書籍を読んでみて。文庫化にあたって追加されたエピソードが1、2巻と盛り沢山で、本来なら嬉しいはずが、少しゴチャゴチャしてしまった印象。この作家さんの少女誌掲載の頃の絵柄と物語が好きだったので、青年誌作品(中学生と成人の恋愛とか)の雰囲気が入ってしまったのは残念。まるいちは昔の素朴な世界そのままにしておいてほしかったな、というのが正直な感想。
もっとみる▼