確かにヒロインVJ(ヴィクトリア・ジェーン)の現実は、過酷なものだったので夢見る状況には納得した。すぐにでも経済的状況が許すなら家を出たい そう思う彼女の状況はキチンと作画されている。が、身につまされるほどの抑うつが伝わってこなかったのが残
念と言えると思う。母の再婚で血縁関係の無い義父、義兄弟という男だらけの現状は、年頃の女性にとっては気の毒としか言いようがないのだ。そんな中、美しいと言えるようなヒーロークリスが現れ、彼女にとっては現実を忘れる存在となり得る状況は納得がいく。また、都会へ帰っていく彼を利用し その尻馬に乗る状況も最もなストーリーで 若さの危うさと どうしたら良いか分からない思考の混乱もまた納得させられるのだ。しかし、この状況で最もしっかりしてほしかったのはヒーローという存在で、VJにしてみれば シンデレラとなり得たわけだからそれでハピエンなのだろうが、クリスの場合、不安定な職業柄、束縛は有って 「しっかり考えろ」 という自問自答で VJとの関係の事だけでなく 成功と名声 のために何をするのかという答えを 希望的観測でも良いので見せてほしかった。
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