元軍人の男爵アランと男妾ジェムの話。
戦場で大怪我をし失意のまま故郷に戻り、生きる希望を失ったアランが、人生最後の愉しみに男妾を買う事から話が始まります。男同士の恋愛が罪になる時代、自分の性癖を認められないアラン。一目惚れでジェムを買い関係
を持ってから、一筋の光のようにアランの中を照らし生きる希望を持つように。
そこに軍人時代の部下の子供の話しが入ってくる。その子供を救うために、ジェムと旅立つアラン。二人の旅路の中で、信頼関係が築き上げられる。
最初はジェムの何でも冗談交じりにしてしまう軽い語り口に慣れなかったのですが、途中からはないと寂しいくらいになります。テンポの良い語り口なので、恐らく原著の方が本来の楽しさを感じられるのかもしれません。ブラックジョークが。
半分くらいまでは、大きな事件もなく二人の気持ちの変化にスポットが当たってるので、モダモダしますが、その後はハラハラしながら最後まで一気に読めます。
最後には彼らなりの幸せの形が見れて満足です。
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