とてもとても好きな作風です。
読みホで読めますが買っちゃいました。
1話は単話読み切りの体裁で、2話から5話で1話を掘り下げています。
定石通りに端正に進めながらその時々の繊細な感情を丁寧に拾い上げて感性に訴えられ、心の奥底から込み上
がるように泣いてしまいます。。。
タバコの使い方がもはや小道具とは言えないくらいに秀逸です。
タイトル、お話の推進力として、思いの積み上げ方、愛情の在り方までをタバコになぞらえてあります。
小さく灯る火ですが、その中心温度は700℃あります。
静かに小さく、しかし熱く燃え続けていくだろう恋のお話でした。。。
ピックアップしたいのは、普通はモブとして扱われる受けの元カノの存在です。
受けの罪悪感が「普通」でいられない事で、所詮は自分のことだけしか考えていない。
元カノに悪いと言いながら受けが指摘したように自己満でしかない。
それじゃ元カノの不幸は誰が贖うのか?
彼女の一矢報いたい気持ちは、すぐバレる簡単なウソで納めようとした。
実は元カノが一番男前だったんじゃないのか?
そういう描き方がなされています。
BLなのでそこまで表現しなくてもイイんじゃないのか?ではなく、我々と同じ女性である者の気持ちまでも拾ってくれている。
作者さまの繊細な優しさがここにも表れていると思いました。。。
修正は見えない構図でした。
あと変なレビュータイトルですが事実です。
女性向けの、女性の唇をデザインしたパッケージのタバコを、イケメンのゲイが吸ってるって何だか滾ります。
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