小さな頃から大我は理人しか見えてない。そして理人も・・・。理人はまだ自立するだけの力を持たないから、友達としての距離で大我を側においている。ちゃらくて女にだらしなく普通のバカな青年に成長する大我。自分の思うままに生きる術を身につけた理人は、
大我を自分だけのものにするために動きだす。そのやり方はイジメ、レプ、複数人レプ。大我を躾直すために、自分のものにするために、周りが見えなくなるように、自分しか頼る先がないのを晒しめるように。目的のために、大我が友達に抱かれるのは問題ないというように冷静にみていた理人だけど、中に出していいのは自分だけで絶対にゴムは付けさせる。また大我を少しでも人として所有するようなことを言った奴は殺す勢いで叩きのめす、歪んだ愛を垣間見せる。理人はサイコパスっぽい。自分の痛みにも他人の痛みにも鈍い。愛されないなら死ぬと大我が首を切ったとき、とてつもなく安心し、理人は大我に好きだと言ってあげる。自分のために死ぬと聞かされて最高に悦び、そして大我がいない世界は絶望という事実。自分の愛なしでは生きられない、それで死にかけたとしても、その行為や考え方が自分に依存し自分しか見えない大我なんだと思うと、愛おしくてたまらない。続編では大我が完全に依存していて、愛されてるけど大我が「無」になりすぎてるのが心苦しい。普通の恋愛はできないし、共依存な関係。でも、この作品は大我が理人に小さな頃から依存していて、理人の愛は歪んでいてるけど一途で、その行為全てが愛だからゾクゾクする。でもその異常性の根元には理人が親から受けた虐たいが絡んでいるのが不安定要素。攻めも受けも揺るがない愛がある作品だから好きだけど、悲しみを含んだ作品でもある。
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