今作のヒーロは「誇り高き愛人」で脇キャラヒーロー弟のリチャード、実母が弟可愛さの余りに彼の落馬での怪我(本作でもエピソードになっている)を兄のせいにして罪悪感をうえ付けたり、長男なのに関わらず戦場へ赴かせたり、今わの際に弟に家督を継がせてと
懇願したりと毒母が兄の人生を支配するお話しでしたが、兄弟仲は至極良く、弟も母の威を借りないで優しく兄の人生を応援するさわやかな青年が今作ヒーローでした。その流れで今作を見ると違和感はないのですが、前作よりちょっとウェットな性格になったかなぁといやいやそれだけヒロインにべた惚れなんだということかなwwヒロインもあの時代で考えると1番の醜聞は秘密にできるとしても社交界にはもう出られないし、メンタル的には自してもおかしくない状況で8年の隠遁生活は止む無しかな、そうでなければヒーローに会っても多分前に進む決心はできなかったでしょうね。日薬とはよく言ったものです。最終的にHQですからHappyEndなのですが、ヒロインの逆回ってしまった時計をヒーローの登場で元に戻していくお話しで良かったです。ただ兄ヒーローの前作は2巻ものでしたから読みごたえもあり脇キャラ弟も生きたのですが、こちらは1巻(但し144頁に増量)でヒロインの哀しい8年間も、ヒーローのヒロインへの想いもまとめてあるので、できれば2巻欲しかったなぁと…このお話しだけではありませんが、最近のHQヒストリカルではさすがに難しいのかなぁそこが残念です。ただ原題「A COMPROMISED LADY(悪役令嬢)」より前作を通じて優しくみんなを幸せな気分にしてくれるリッキーをヒーローたらしめる今作邦題がとっても良くて☆5にいたしました
もっとみる▼