今回も美しい素敵な作品をありがとうございます。
予備知識なしの作者様買いで読み進めてびっくり。
表紙や冒頭の潤って満たされる雰囲気からファンタジーかな?先生のファンタジー大好きっ!なんて思っておりましたがオメガバースでありました。
読後感がオメガバースではないです。
オメガバースだけれどもw
身が千切れるかと思うような執着愛は無く、ただただ目の前の可愛い人を愛し大切にする二人でした。
そして何より設定ありき感が薄く、主役の二人がオメガバース性を持っているが普通の同級生であり、人であり、それぞれが自問自答し、悩み苦しみ、出会い、恋をして、自らの道を選ぶ。
人物を深く掘り下げて想い描いて下さったのだろうと感じるお話でした。
オメガもアルファも暴力的な程の性の誘引に同じように嫌悪する事や、尚のこと乱されたくないとあらゆる方法を試すだろう事など心の機微をよく捉えている作品でした。
高校の空き教室の場面、高校時代を回想する場何がありますが、空気感が凄く伝わってきて、放課後の野球部の音や、上履きの臭い、椅子のガタツキなど勝手に思い出してしまいました。
もちろんオメガバース特有のシーンもあります。満たされる頬にするキスシーンがとても素敵でクリムトを思い出しました。そして巣作りの捉え方描き方が凄く嬉しかった。ほんとそうだよね...と、少し目頭が熱くなりました。
愛おしい作品だー!!
また長々と...。
愛が溢れてしまったw
ご容赦を。
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