気持ちに気づいちゃったあとの、これ迄気付けなかった自分のタイミングの悪さを責めたい気分も、気持ちのないふりの精一杯の虚勢も、恋の苦しさを克服できない日々の悶々も、届けられない片想いの泣きたい気持ちも、一人でいると切なくなってほんとに泣けてく
る胸のなかも、すべてすべて本当にリアリティーが迫ってくるストーリーです。
彼、素敵です。ヒロインが気づかないで過ごしてきたなんて、お話だからでしょう。
でも、友達ポジションという「守り」の姿勢を保つことで相手を永久に失ってしまうことだけはなんとか避けたい気持ちもよく判る。これは、誰にでも結構通じる話ですよね。
踏み出せない。友達でいたいから。
ただ、さすがハッピーエンドに向かうためにHQは、その先にこれ迄の切なさを全部埋め合わせてくれる場面で、主人公達の感情の吐露。
あ〜ほっとした。
読んで良かった。
幸せ気分一杯にしてくれました。
そして、これまでいい友達であり続けたことが、男女としての愛情を確認しあってもこれからも二人の堅固な結び付きを保証すると感じ取れる、素敵な二人です。
とかく海外の人は、日本人の私からは恋愛の達人イメージもありますが、このストーリーは、余裕の駆け引きなんて無いのがいい。普遍的なところを取り上げており、親近感が持てて、しかも、すごく可愛らしい気持ち、いじらしい気持ちもよく出ていて高い好感。
ただ、一コマだけ疑問。無人島についたときの右上の男性一人のシーン、どんな意味があったのでしょう。
その唯一の例外は別として全般無理過ぎない筋運びの中で、それでも、友達として乗り越えようとしている彼の我慢が男らしくて美しいです。触れようとして手を止める、その仕草に色気を感じました。こういう悶絶場面が、作品に品格を与えています。
無人島の海、昼間は恐らくどんなにか美しい色の世界だったことでしょう。そして、夜の海、二人のシーンはきっと、その昼の海とは全然異なる顔で素晴らしい舞台装置となったのでしょう。
ジョシュ、ものすごくかっこいいです。
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