初めての作家さんで少し前のセールにて。フォローしてる方が以前レビューされてて気になっていた作品です。子供の時に幼馴染の修平に片目を失明するケガを負わせてしまい、負い目を感じながらも修平に片想いをしているトモ。事情があり一人でアパート暮らしを
しているトモは修平の大家族にいつも暖かく迎えてもらい、トモにとっては宝物のような修平と修平の家族との関係を壊すのが怖くて、想いをひた隠しにしている姿が切ないです。修平にとってもトモはもちろん大切な存在ですが、トモとは違う種類の好き。
その好きが同じ意味を持つようになるまでが、細やかな心理描写と共に丁寧に描かれます。その変化に無理がなく、それぞれの気持ちに共感しながら読み進められるお話でとても良かったです。修平の家族がまた本当に素敵で。正直で作り物でない優しさと、大きな愛に満ちています。トモの兄もまた然り。キスのみですが、ただ一緒にいたいという気持ちが痛いほどに伝わって、温かさが染み出てくるようなお話でした。フォローしてる方も書かれてました本当にこのタイトルと表紙絵でグッときてしまいます。幸せな読後感でした。
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