母親が恋多き女優と揶揄されていることを発端として、妙齢なその娘ヒロインミッキーが 不実な男に引っ掛かったことをスクープされることは 許せないが仕方ない事なのかもしれない。このことは 後に母の口から語られているが 信じられない事に自らがカメラ
の前に出たという。母は助けてはやらなかったのか?自らを嫌悪するミッキーに必要だったのは やはり母の言葉だったろうと考える。恋と欲望、若いときは区別などできないだろうが、母の背中を見ていたミッキーには欲望と映ってしまっていたとは悲しい限りだ。そんな彼女の眼を見開かせるために用意されたヒーローライアンだが、彼も相当に厚かましく自信家だ。カメラマンという仕事柄 仕方ない部分は認めるところだが 甥の一件に鑑みればその行動がやや自己中になるのもまた認めるところである。にしても、ミッキーの見た目的に魅力を感じない。いくら男っぽく見せていたとはいえもう少し変身のギャップを感じたかった。また、自分を愛してくれというライアンの彼女への問いかけは、脅迫めいていて少々引いた。ほらごらん僕の事好きでしょう?!という催眠術にでもかけられているかのように感じたから。私は飛行機の操縦を出来ないが、ライアンのファインダーに収められていたであろうミッキーの空への希望の横顔は素晴らしく感動があって、憧れた。
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