本作もさそう先生らしさであふれています。
『神童』以降の主人公たちに通ずるものを感じます。
私の勝手な見解ですが、彼らが共通して持っている無色透明な魂を本作の主人公である花も持っていました。
アマゾンから帰還した女子高生の花。
1巻のテンポ、花のキャラクターで笑い中心に行くのかなと思いきや、2巻からまさかの展開で驚かされました。
しかし先生の作品は何作か読んでいるので、やっぱりさそう先生だなぁと納得。
そのとんでもなく感じる展開も、キャラクターが自然と引っ張っているのが魅力だなぁといつも感じます。
この作品で好きなのが、性の描写でもあります。
2巻のとあるシーンが本当に大好きです。
裏表なくて、カラッとしていて、情熱的で、生命力にあふれていて。
作品自体にもそういう力を感じるから、惹かれるのかなと思います。
主人公を取り巻く人々同様、私自身も自分のまんま堂々と生きていようと力が湧いてきます。
余談になりますが、デビュー作の『ベンケー』を最近読み、主人公のベンケーが後々の作品の主人公たちを思い起こさせ、ちょっと熱くこみあげるものがありました。
先生のファンの方は是非手にとって欲しいなぁと思いました。
デビュー時からブレずにさそう世界があったのだと、感動しました。
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